こんにちは! コロナ禍の中でもソーシャルディスタンスを保った登山を心掛けている、タクロス(@KTacross)です!
山なら密集することもなかなかありませんからね! 満員電車で通勤するよりよほど安全です。

…というわけで今回は、群馬県にある日本百名山・武尊山(ほたかやま)に冬期登山をしてきました!
Contents
1. 武尊山とは
武尊山(ほたかやま)は群馬県北部にある、標高2158mの日本百名山です。
付近の谷川岳や苗場山に比べると知名度はやや落ちる武尊山ですが、その名前の通り地元ではヤマトタケルが登頂したという伝説が残されているという歴史の深い山。
冬場は日本海から吹き付ける湿った空気の影響で他の上州の山々同様雪深くなりますが、頂上付近まで川場スキー場のリフトが稼働しているため夏季よりも山頂へのアクセスは逆に容易となる、全国的にも珍しい山でもあります。
2. 川場スキー場からリフトで登山口へ
今シーズン初の雪山登山、コロナの影響もあって久々の登山ということで多少の緊張感を持ちながら群馬県の川場スキー場に入りました。
秋田の実家周辺のスキー場と都心から通いやすい富士山麓のスキー場くらいしか知らない僕にとって、この地域でのスキーは初めての体験となります。

まずはこの8階建ての駐車場兼レストハウスの規模の大きさにびっくり!!!

武尊山にはスキー場の2本のリフトを乗り継いで登山口にアクセスします。

リフト券売り場の隣には登山届を提出する窓口があり、この日はこの混雑模様!

武尊山の冬期登山にはココヘリというGPSで自分の位置を救助ヘリコプターに知らせる端末のレンタルが必須となりました。レンタル料金1日1000円。
土日の駐車場代1000円(平日は無料)+ココヘリ1000円+登山口までのリフト料金2回分1000円+チケットのデポジット料金500円(カード返却の際返金される)の合計3500円が最初に必要でした。

チケットを購入しリフトに向かいます。

武尊山山頂方面は牛乳石鹸の広告が貼られたBリフトになります。

今回はスノーボードを装着してリフトで山頂駅に向かい、登山口で登山靴に履き替えてスノボと靴は置いていき、帰りはスノボで滑り降りようという計画です。
登山とスノボが同時に楽しめて下りのリフト代も節約できて一石鳥、いや三鳥!!

1回500円のリフトに乗ってどんどん高度を上げます。
この雪の中を徒歩で登るのはなかなか大変でしょう。文明の利器すごい。

Bリフトを降りると、山頂へ向かうDリフトに乗り換えです。

日曜日ということもあって乗り場はご覧の行列!
東北の田舎のスキー場では考えられません!
でもタッチ式改札?で流れは意外にスムーズでした。

真っ白な雪に包まれたスキー場をどんどん上っていきます。
スキー場に到着するまで一切雪を見なかったので、一気に白銀の世界となり違和感が…。

リフト山頂駅に到着しました。ここにスノボを置いて登山靴に履き替え山頂を目指します。
3. 登山口から剣ヶ峰へ

午前9:00、登山口から登攀開始です。
この日は快晴で気温も高かったため、既に多くの登山客の足跡が。

今回は生まれて初めてピッケルを携行しました!
以前妻に誕生日プレゼントで貰ったものですが、なかなか実際に使う機会がなかったんですよね…。

コースは一本道のため雪山とはいえ迷うことはありませんが、吹雪や霧の場合はどうなるか分かりませんので念のためのココヘリは転ばぬ先の杖として必要という判断でしょうね。

登り始めてすぐに、剣ヶ峰へ続くかなりの傾斜となります。
僕は今回ゴムベルトで固定する4本爪アイゼンを使用しましたが、他の登山客の皆さんは本格的な10本爪以上のアイゼンを装着している方が多かったです。
実際、4本爪アイゼンでは傾斜がきつすぎて途中で外れてしまったりもしたので、下山後にちゃんとした12本爪アイゼンを購入したのでした…。
急な傾斜を頑張って登ると、目の前に開けるのが剣ヶ峰への稜線です。

標高2020mの剣ヶ峰はその形から「群馬のマッターホルン」と呼ばれているらしい。

登山口を出発して30分後の9:30、最初のピークである剣ヶ峰到着。

周囲には雪をまとった上州の山々、北部には日光白根や皇海山、南部には赤城山や榛名山が見て取れました。
4. 剣ヶ峰から武尊山山頂を目指す

雲一つない空の下剣ヶ峰に登頂して既に最高の気分ですが、まだ出発して30分しか経っていません。
目指す武尊山山頂はまだずっと尾根の向こう。
ここからは一度下りとなるため、注意しながら先に進みます。

登頂までの間、剣ヶ峰からの急な下りが一番の危険ポイントでした。

写真中央が武尊山の山頂です。遠くに見えますが高低差は200mもありません。

しばらく進んで振り返ってみたところ。
剣ヶ峰が群馬のマッターホルンと呼ばれるワケも分かる気がします。
いい天気に恵まれて本当に良かった!

多くの登山客と一緒に山頂を目指します。
気温が上がって半袖で登っている人もいました!

傾斜のある坂道を慎重に進むこと剣ヶ峰から1時間ほどで…

11:00、本日の最高点・武尊山山頂(2158m)に到着です!
5. 素晴らしい山頂からの眺め!

最高のロケーションに恵まれた山頂では、上州の山々を思う存分眺めることができました!

まずは登ってきた剣ヶ峰方面。右上に写っている白い山は浅間山です。

剣ヶ峰の左、南側に見えるのは赤城山と前橋市街。
3年ほど前に赤城大沼でワカサギ釣りをしに行ったけど全然釣れなかった思い出が…。

北側に見えるのは関東最高峰の日光白根山。
こちらは2年前に男体山とセットで1日2山制覇して両足ボロボロになった思い出があります。

日光白根から西側に視線を移動すると、まだあまり訪れたことのない上州の名山がずらり。
巻機山や越後三山、谷川岳に苗場山…。
真っ白な雪に覆われていると神聖さが何倍にも増して見えるのは何故なんでしょう。
まだ登ったことのない燧ケ岳や至仏山、巻機山や皇海山など、この山域は未知の山が沢山あります。
夏はつい日本アルプスの山に意識が行ってしまいますので、こうして冬にいつもと違った山域を訪れることができて本当に良かった!
真冬の山頂にも関わらず1時間近くも周囲の山々を眺めて過ごしたのでした。
6. 下りはスノーボードで!

さて、山頂も満喫したので安全に気を付けて下山の途に就きます。

登ってくる際に危険を感じた剣ヶ峰からの下りを今度は登っていかないといけません。

ある程度歩きやすいように他の人が蹴り込む部分を作っていてくれたのである程度安定して登ることができましたが、吹雪などで足跡が見えない状態ならけっこう不安になりそうな傾斜です。

剣ヶ峰を過ぎてリフトへ続く下り坂。
登りも大変でしたが、疲れた足で急斜面を踏ん張りながら下るのはかなり脚力を使いました。

スキー場の音楽が聞こえてくればもう一安心。

9時に出発して11時に山頂到着、12時に下山開始して13時半にリフトまで戻って来ました!
何事もなく雪山を楽しむことができて大満足です!

登山口に置いていったスノボとブーツも無事でした。(※自己責任でお願いします)
このあとピッケルを固定したザックを背負いながらのスノボ下山は絶対に転べないかなりの緊張感がありました…。
7. まとめ
いかがでしたか?

僕は本格的な冬山登山はあまり経験がありませんでしたが、リフトを使った武尊山登山は初めての雪山にもちょうどいい難易度で、それなりのスリルのある場所もあり満足度は高いのではないかと思いました。
あくまでも雪山なので最低限の装備やスキルは必要ですが、入門用としては最適かと思います。
以下は今回の登山記録です。また行きたい!

タクロスは ほたかやまとざんの きじを とうこうした!
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